令和2年分の確定申告の注意点③　ひとり親控除及び寡婦（寡夫）控除の見直し

今回は確定申告の注意点の第３弾です。

令和2年度からは新たにひとり親控除が導入されました。
まずは、ひとり親控除の概要をおさらいしましょう。

【ひとり親控除の創設】

納税者本人が、ひとり親（現に婚姻していない人、または、配偶者の生死が不明な人）である場合、次の要件を満たすときは、35万円の所得控除を受けることができるようになりました。

①総所得金額が48万円以下で、その納税者本人と生計を一にする子がいること
②納税者本人の合計所得金額が500万円以下であること
③事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる人（住民票が未届けの夫または妻の記載により判断）がいないこと

【寡婦控除の見直し】

寡婦の要件が見直され、ひとり親に該当しない寡婦が対象とされることとなりました。
下記の要件を満たした場合には、寡婦控除として27万円の控除を受けることができます。

①夫と離婚した後婚姻をしていない人のうち、次のすべての要件を満たす人
　・扶養親族がいること
　・納税者本人の合計所得金額が500万円以下であること
　・事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる人がいないこと
②夫と死別した後離婚をしていない人、または、夫の生死の不明な人のうち、次のすべての要件を満たす人
　・納税者本人の合計所得金額が500万円以下であること
　・事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる人がいないこと

以上、3回にわたって令和2年分の確定申告からの変更点を見てきました。
これらのほかにも様々な改正点が令和2年分は多いので、くれぐれも申告の際は注意したいですね。